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これからの法改正の動き

これからの法改正の動き

中堅企業・スタートアップを集中支援する産業競争力強化法の改正案を閣議決定

「新たな事業の創出及び産業への投資を促進するための産業競争力強化法等の一部を改正する法律案」が閣議決定され、今国会で審議されています。
戦略分野への投資・生産に対する大規模・長期の税制措置および研究開発拠点としての立地競争力を強化する税制措置や、国内投資拡大に繋がるイノベーションおよび新陳代謝の促進に向けた、わが国経済のけん引役である中堅企業・スタートアップへの集中支援等として、以下のような措置が講じられます。

(1)戦略分野の国内生産促進税制

国際競争に対応して内外の市場を獲得すること等がとくに求められる商品(電気自動車等、グリーンスチール、グリーンケミカル、持続可能な航空燃料=SAF、半導体)が定義され、これを生産・販売する計画を主務大臣が認定した場合、戦略分野国内生産促進税制およびツーステップローン(長期の金融支援)等の金融支援が措置されます。

(2)イノベーションボックス税制

新設される知的財産の活用状況等の調査規定を根拠とし、一定の知的財産を用いていることが確認できた場合は、国内で生まれた知的財産からの所得に優遇税率を適用する制度=イノベーション拠点税制(イノベーションボックス税制)が措置されます。

(3)「特定中堅企業者」支援

常用従業員数2,000人以下の会社等(中小企業者除く)が「中堅企業者」と、なかでもとくに賃金水準が高く、国内投資に積極的な中堅企業者が「特定中堅企業者」と定義されます。
そして、特定中堅企業者等による成長を伴う事業再編の計画を主務大臣が認定した場合、中堅・中小グループ化税制、大規模・長期の金融支援、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)による助成・助言等の措置が講じられます。

(4)JICの運用期限延長

新産業の創出を図るために設立した官民ファンドである株式会社産業革新投資機構(JIC)が有価証券等の処分を行なう期限は2034年3月末までとされていましたが、スタートアップへのリスクマネー供給の拡大のため、その期限が2050年3月末まで延長されます。

(5)ストックオプション・プール

スタートアップがストックオプションを柔軟かつ機動的に発行できる仕組み(ストックオプション・プール)が特例的に可能とされます。

(6)企業横断的措置の整備

企業と大学等の共同研究開発に関する、標準化と知的財産を活用した市場創出の計画が主務大臣に認定された場合、INPITや国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などからの助言を受けることが可能とされ、標準化の動向や知的財産の活用状況を調査する規定が整備されます。

注目したい法改正の動向

  • 機密情報取扱いを資格者に限定
  • 経済安全保障分野における機密情報の取扱いを有資格者のみに認める「セキュリティ・クリアランス(適格性評価)制度」を創設する「重要経済安保情報保護・活用法案」が閣議決定され、今国会で審議中です。
  • 脱炭素化の推進
  • カーボンニュートラルの実現に向けて、脱炭素化が難しい分野においてGXを推進するため、低炭素水素等の供給・利用の促進を図るとともに、CCS(二酸化炭素の地中貯留)に関する事業環境整備を行なうため、「水素社会推進法案」ならびに「二酸化炭素貯留事業法案(CCS事業法案)」が閣議決定され、今国会で審議中です。
  • 物流の2024年問題対策
  • 「物流の2024年問題」に対応すべく、一定の規模以上の荷主企業・物流事業者に対して、物流効率化に関する中長期計画の作成や定期報告を義務づけるなどの規制的措置を盛り込んだ物流関連2法(物流総合効率化法、貨物自動車運送事業法)の改正案が閣議決定され、今国会で審議中です。
  • 政治資金に関する法整備
  • 政治資金のいわゆる「裏金」問題が表面化するなか、自民党の茂木敏充幹事長は、政治刷新本部の下に政治資金に関する法整備を検討するワーキンググループを設置したことを明らかにしました。

出典・文責 ≫ 日本実業出版社・株式会社エヌ・ジェイ・ハイ・テック

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